第5回:マーケティングの「定量化」超入門

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前回、CMが無駄金になったら会社としても困るので、そういう意味で定量、数字に落とすのはとても大事ですという話をしました。

 

ではどういう感じか、ということで、皆さんにもぜひ考えてもらいたいと思います。

 

皆さんの中に携帯電話を持っていないという人もいるかもしれませんが、iPhoneを持っているという人はどのくらいいますか?

 

iPhoneを持っている人の中で、iPhoneに不満がある人はそのまま上げていてください。不満がない人は手を下げてください。

 

では不満がある人の中で、不満が解消されたら次もiPhoneを買うという人は手を上げたままで、解消されても次はiPhoneを買わないという人は手を下げてください。

 

この人たちをセグメントA1と呼びます。今4~5人手を上げています。そして今最後に手を下げた人たちをセグメントA2と呼びます。というように分けていきます。

 

iPhoneに不満がない人も、またiPhone買いますか、にイエス(の人は)セグメントB1、ノー(の人は)セグメントB2。同様に今持っている携帯はiPhoneではない人も。こんな感じで分けていきます。

 

皆さん自分を思い浮かべてください。すると自分は二つ以上のセグメントに入ったという人はいます?いないはずなんです。そのことをダブりがない、と言います。一人の人が二つ以上のセグメントに入ってしまうことをダブりと言いますダブりがあると何が起こるかというと、セグメント毎にどういう施策を打ったら買ってもらえるの、ということが正確に計算できなくなります。それから必ずどんな人でもどこか一つに当てはまるようにセグメントを作ります。そうなるよう質問を設計するのですね。

 

では次に聞きますが、このセグメントA1からD2のどれにも当てはまらないという人いますか?多分いないと思います。これを漏れがないと言います。要はどんなお客さんも絶対にどこかのセグメントに入るように作りますかつどこか一個のセグメントにしか入らないよう作ります。これがとても重要なことです。

 

これが一つ前のスライドで言っているミーシーで、要はこの原則に漏れなくダブりなく、こうしないと定量化ができないのですね。これがとても重要なことなので一応覚えておいてください。

 

皆さんの中間レポートは市場調査の設計をやってもらうことになっていまして、これは毎年恒例でやってもらっていますが、その時にこの漏れなくダブりなくの原則が出来ていてほしいです。顧客セグメントを考えてもらうので。その時に満たすようアンケート調査を設計してもらうので、頭に入れておいてください。

 

結局これをやって何がわかるかというと、今のセグメントA1という人は5人くらいしかいませんでした。80人くらいいる中で。80人中5人しかいないセグメントA1って、魅力的ですか?ということです。

 

例えばセグメントC1は80人中40人いるかもしれません。するとセグメントC1の人たちはいっぱいいるからそこに向かって何か商品やサービスを作れば、売れる可能性は高そうだよね、簡単に言うとそういうことです。

 

実際は必ずしもいっぱいいるところがいいとは限りません。でも基本的な発想としては、市場は大きくて成長しているところが一番いいのです。そういう所が一番物やサービスを売りやすいですね。つまりいっぱい人がいるセグメントというのは基本的には魅力的です。あくまで基本的な発想として。

 

だからそれぞれのセグメントに何人いるか、というのがとても重要です。

 

今は80人くらいの中でやっていますが、例えば日本全国1億人をどうやって割り振るかという話になるわけですよね。日本国内の市場を考えるならば。では1億3000万くらいの中の20代にフォーカスしよう、となったら、20代って何人になるのか、という話になるわけです。そういうことをセグメンテーションと言います。大体そんな感じだということを感覚だけ知っておいてください。

 

そしてこれもイメージですが、定量化します。例えば1000人にアンケートをとったらセグメントA1の男性は何人、女性は何人、ということを調べると。こうして市場のセグメントを決めていくわけです。

 

次の差別化とポジショニングは飛ばします。これだけ見ておきますが、マーケティングミックス4Pと呼ばれているものはこの4つを使って差別化をしていくわけですね。製品自体で差別化をしていく、そして値段で差別化をするものもあります。それから流通、売る場所、先程の砂漠ですねまさに。それからプロモーションの仕方で差別化をする。この4つの組み合わせをどうするか、というのがマーケティングのプランを作る時の基本的かつ重要な要素です。ということを覚えておいてください。中間レポートではマーケティングミックスを作ってもらいますので。

 

以上がマーケティング活動のさわりの紹介となります。次回は自己紹介も兼ねてマーケティングはどういうことをやるのか、という話を少しします。