書評:共働き-子どもが病気になったときの対処法

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今回の論文:Daisy Wademan Dowling (Jul 18, 2017), “How to Handle Work When Your Child Is Sick,” Harvard Business Review https://hbr.org/2017/07/how-to-handle-work-when-your-child-is-sick , Jul 21, 2017

 

子どもが病気になったらどうしよう

 

共働き夫婦なら、一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。子どもが熱を出したら、保育園から電話がかかってきます。そのとき重要顧客との打ち合わせが入っていたとしたら

 

もちろん、誰かに代わりに打合せに出てもらって、その後フィードバックを受けるということも可能かもしれません。子どもが病気だと上司に正直に話せば、快く送り出してくれるかもしれません。でもどこか心にひっかかる、モヤモヤした気持ち。

 

フリーランスで働いている場合は同僚がいない分、自由に動ける部分と、そうでない部分があります。簡単な例で言えば、顧客との打ち合わせを直前でキャンセルするのは、フリーランスにとって容易ではないことがあります(場合によってはほぼ不可能)。一方で重要な打ち合わせが入っていなければ、電話がかかってきたとしてもすぐに保育園にお迎えに行けます。

 

今回の論文はそんなときの対処法をいくつか紹介しています。まずはやはり「準備しておくこと」。これは物理的な準備と、心の準備があります。前者は例えば親戚やベビーシッター、病児保育を活用できるように、金銭面も含めて予め手を打っておくことです。もちろん住んでいる場所や環境によって限界はありますが、多くの人が準備していることでしょう。

 

これに対して、比較的軽視されがちな、でも重要なのが「心の準備」です。例えば「子どもは病気になるものだ」と予め自分の中で納得し、仕事の予定を動かすことが当然と思うこと。体調が悪そうだなと思ったら、早めに仕事の調整をしておく。日常的な基本動作・ルーティンを破る勇気を持つことなどです。

 

でもこれらはすべて仕事の話。より重要なのは、「子どもが問題を起こしたと考えないこと」ではないでしょうか。仕事ができなくてイライラしていると、ただでさえ調子の悪い子どもは益々不安に感じるでしょう。そうなってしまったら、事態は悪化するに違いありません。

 

心の準備 効果がありそうです。