書評:フリーランス普及にあたっての3つの課題

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今回の論文:Carrie M. Lane (May 04, 2017), “Gig Work Doesn’t Have to Be Isolating and Unstable,” Harvard Business Review https://hbr.org/2017/05/gig-work-doesnt-have-to-be-isolating-and-unstable , May 06, 2017

 

筆者によれば、今後「アセンブル・キャリア」=「パートタイムや、契約・業務委託、フリーランス等様々な仕事の形態から成り立つキャリア」が広まっていくにあたって3つの課題があると言います。

 

まず1つめは、教育。教育の世界ではいまだに「1つの道」を、「社会に出るまでに」決めるべきだという声が根強いようです。しかし現実には、転職はもはや当たり前になっていますし、「今は存在しない仕事のために準備する」ことの重要性が叫ばれています。つまり、社会に出るまでにすべきことは「一生の仕事」を探すことではなく、「最初の仕事」を探すことになりつつあるのです。

 

2つめは、互助組織です。たしかにフリーランスのような形態を選ぶようになると、例えば確定申告や会計といった、今までは会社がやってくれていたような仕事を自分でこなさなければならなくなります。そういったときにサポートがあると助かります。

 

また、単純に寂しいということもあります。シェアオフィスやコワーキングスペースで「同僚」を見つけることが、寂しさを和らげることにつながるかもしれません。

 

3つめが、制度・社会インフラです。もっともわかりやすいのが、年金や保険、セーフティネットです。複数の職場を持ったり、転職を繰り返しても持ち運べるような制度・社会インフラが必要です。

 

日本国内でもこのような取組みを始めている組織があります。弊社が運営するInProGroup(インプロ・グループ)でも独立系プロフェッショナルのためのサポートを提供していきたいと考えています。

 

InProGroupウェブサイト

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